このスイス固有品種の白ワインを造るワイナリーは、Jean-Rene Germanier ジャン・ルネ ジェルマニエ。スイスワイン一大産地のヴァレー州におけるトップワイナリーのひとつです。
アイダ(パイヤン、サヴァニャンの別名) 100%
フランス・ジュラ地方のサヴァニャンとは、まったく違った味わいの白ワイン品種。「異国の地の」という意味のパイヤンという別名も持つ。
非常に高所、ローヌ渓谷の山間の断崖、Clos de la Couta(クロ・ドゥラ・クタ)と呼ばれる非常に高所、標高800mの急斜面のブドウ畑でBIO栽培されています。
品種名からも予想されるように、非常に特徴豊かで表現力にあふれたワインです。レモンや白い果肉のフルーツの果皮や様々なミネラル香からなる複雑な香り。
口に含むと、直線的でかっちりとした骨格をこのワインに与えている美しい快活さを伴った品の良さを感じます。
余韻は、大変に豊かでおおらか、ミネラルと冷涼な調子が引き続きます。
合わせる食事は、チーズ、エスニック料理、香草や香辛料の利いたアペリティフ料理、燻製の魚など。
土壌:氷河堆積土壌、モレーン
ブドウ畑:へレーヌ渓谷内のVex(ヴェ)区画
オクスレ℃:98オクスレ℃
醸造:温度管理の元でのアルコール発酵。マロラクティック発酵無し、シュール・リ(非常に細かい滓(おり)
酸度:6.3 g/リットル
アルコール度数:14.6 %
残糖度:0.0g/リットル
どうやったら、このHeida de Vex の畑、Clos de la Couta(クロ・ドゥラ・クタ)のものすごい標高の高さ、断崖絶壁の感じ、急勾配の様子をお伝えできるのかと、あれこれ写真を選んでみるのですが、なかなか思うようなものが見つかりません。実際、とんでもないところにブドウ畑があるのです。
そこで、選んでみたのがこの写真。ワイナリー代表のジル・ベス氏と一緒に撮ったものです。決して、ジル氏と特別な良い仲という訳ではないのです・・・。
「記念に写真を撮らないの?」と、同行してくれたワイナリーの方に言われ、「え?!こんな所で?!」と、ちょっと躊躇して「でも、ここでこの位置で立ったら下に落っこちてしまうわ!」と答えると、ジル氏が「じゃあ、僕がこう立って(下手側)、受け止めるよ。」と言ってくれたのでこのようなポージングになったのです。
6月のギラギラの太陽の下、熱射にさらされながら、恐さを我慢している私の浮かない顔をご覧いただけますでしょうか?。両足も交差させてずり落ちないように踏ん張っています。「早く撮って・・・!(内心)」
私とジル氏の右手をご覧ください。ブドウ畑の杭にしっかりとつかまっているのがお分かりいただけるでしょうか?つかまっていないと、身体が下に落ちてしまうのです。
「ああ・・・もういいかしら?」と思っていると「は~い!!もう一枚!!ピース!」と催促が・・・。
しぶしぶ「ピース!」のこの浮かない顔して愛想笑いのお付き合いしている私の態です!!そのくらい、恐くて怖くて、ともかく、体がずり落ちて行かない方向へ早く向き直りたいと思っていた気持ちと、しっかりとブドウ畑の杭を握っていた右手の感触は、今でもはっきりと思い出すことができます。
そのくらい、急勾配で、目も眩むような高い断崖絶壁の上にHeida de Vex のブドウ畑はあります。